著者、花福こざる。ご主人と花屋を経営している作者が、ブログで紹介していた飼い猫との思い出を綴った一冊です。
物語の主役は作者のご主人が飼っていた猫、その名も「直角(ちょっかく)」。作者が直角に出会った時、直角は15歳。人間で言うとおじいちゃん。でも毛ヅヤぴかぴかの元気ねこ。
出会ってから、お別れまでの日々の思い出を作者の視点から、面白おかしく描いた4コマのような漫画です。大切な家族への愛情がたっぷり詰まったお話です。ペットを飼っている人ならば誰でもいつかは経験してしまう最愛のペットとの別れ。どんなに覚悟していても、その瞬間が訪れてしまうことは耐え難い苦しみであり、とても悲しいものです。でも、それまでの時間をどんなふうに過ごしてきたかで、お別れの悲しさや寂しさをほんの少しだけ軽くできる。優しく送り出してあげることができる。そんなことを教えてくれます。
漫画の中に登場する作者はなぜか猿。そして彼女の双子の妹は猫。摩訶不思議な謎のキャラクターも登場し、優しい笑顔を運んでくれます。