一言感想。
唯一無二の野球漫画。
面白いところ。
野球漫画といえば、青少年達が純粋に甲子園やプロを目指して、チームの仲間と絆を深め、人間的に成長していく…というストーリーが王道。しかし、これは賭け野球をしていた男が、ギャンブルで培った読心術や心理操作、洞察力を生かし、プロの投手となる。1アウト500万、1失点5千万という球団との契約で、最下位のチームを優勝に導いていく勝負師の物語である。
好きなところ。
剛速球も変化球も投げない投手が、頭脳とストレートのみでアウトをとり、勝利する。
好きなキャラ。
渡久地東亜。傲岸不遜でふてぶてしく、何事にも怯むことがない。それは賭博で培った経験と、タフな精神力によって裏付けられている。常に勝機を見出し、勝利する姿はかっこいい。
好きなエピソード。
対マリナーズ戦での反則合戦。まさかこんな試合があろうとは、と驚愕した。
おすすめ。
試合の1戦1戦の内容が濃く面白いうえ、先の展開が読めない。
作品に関する思い出。
渡久地と中日監督時代の落合さんが被るところがあり、勝つ人間の在り方を現実でも垣間見れた気がした。
作者に関して。
野球、競馬好き。福本伸行さんの影響を受けているようで、この作品を野球版「アカギ」と言っている。