『深夜のダメ恋図鑑 2』(尾崎衣良):相変わらずの切れ味
少女漫画タッチでありながら描いている内容はとってもエグいと話題になった『深夜のダメ恋図鑑』の続編。今回登場する男達も、女を小馬鹿にする男・ワリカン男・M男など、「現実にはいないでしょ」と思いつつ実際には結構いるタイプばかりです。このダメ男達の絶妙なチョイスはいったいどこから生まれるのでしょうか?
「あ〜、いるいる!」とうなづきながら、もうページをめくる手が止まりません。一方で、ツンデレ男・壁ドン男などは実際問題として、少女漫画で出てくるシチュエーションを現実にやられたらこういう感じなんだろうなって感じがしました。やっぱり漫画内のシチュエーションは漫画内で留めておくことがベストだと改めて思いました。世の中の男性はこのあたりのことを理解しておくべきでしょう。本編ではちょっとした恋が始まる予感が漂っていますが、はたしてこの恋は上手くいくのか。そして、恋が始まるやいなや、主人公がダメ男を切り捨てる切れ味が鈍るのではないかとちょっと心配してしまいます。次巻も目を離すことができなさそうです。