平成イヌ物語バウの最終回について。
子供のころ、バウというへんてこな名前のイヌが主役のアニメに夢中になっていた。
野良犬であった主人公(主犬公?)バウとそのまわりの人々とが織り成す笑いあり涙ありのアニメである。
動物が主役であるアニメは数多く存在するが、それらのアニメと一線を画していたのは、バウを心から可愛がっていたさやかという女の子以外からは比較的疎まれていたというところではないかと思う。
いわゆる冷戦状態から人々の心をバウはこじ開けていき、ついに最終回を迎えるのである。いつのまにか住んでいた犬神家からいなくなってしまうバウ。
その後、野良犬となりさやかの前に現れるがまたバウは姿を消す。
私は子供のころ、なんて呆気ない終わり方なんだろうと思ったが大人になってふとその最終回を思い出すことがある。
まわりから愛されだしたときに突然姿を消すことで、あらためて気づかされるバウの存在。あたりまえのことをあたりまえと思ってはいけない。
私も大人になって深く思い知らされている。