- 赤石路代
一言感想
日本最高位の巫女・100代目日巫女である黄金原こすもを守る巫女守・日嗣が病の後、記憶がなくなってしまいます。
そんな時、101代目候補の一人、西渡美晴ちゃんの祖母の遺産相続問題に巻き込まれます。
オシャグリ様はなくしものや記憶がよみがえるとされる神様で、認知症になった祖母の記憶を甦らせ、遺書を書かせるために巫女である美晴ちゃんが呼ばれたのです。
こすもは日嗣の記憶を取り戻したくもあり動くのですが、その過程でそのお祖母さんが娘をなくしたことや死の恐怖から逃れている記憶を呼び覚ますことにためらいを覚えます。
好きなエピソード。
死が間近になった母(美晴の祖母)の姿に昔の母にもう一度会いたいと家族みんなが願うシーン。
それまでは財産分与の遺書が目的だったのですが、やはり母親が自分たちもわからないままにいなくなるのは嫌だと日巫女であるこすもに願います。
こすもはその願いにオシャグリ様の力を借りることにします。
オシャグリ様の力によってかつての明るい母にみんなが喜びます。
ですがそれは本当に最期の別れにもなりました。
本音で話し、子供たちに伝えたいことを伝えられることに感謝する母に泣く子供たち。
みんなが最後にはオシャグリ様に感謝します。