言わずと知れた、松本零士先生の一大スペースオペラです。
主人公である星野鉄郎が機械の身体を手に入れるため、謎の美女メーテルと共に銀河鉄道に乗って旅をします。
その旅路はとても厳しく、世の中の世知辛さ、人間の愚かさや弱さをまざまざと見せ付けられます。
どうにもならない絶望の中、それでも懸命に生きていくヒトの魂の底力。
そういったものを垣間見ながら、人とは何か、信念とは何か、己とは何かを鉄郎を通して、読んでいる私たちにも語りかけてきます。
一緒に旅をしているメーテルや、海賊キャプテンハーロック、トチロー、クイーンエメラルダス、車掌さん。この作品にはたくさんの大人たちが鉄郎を導いてくれます。
時にしかり、身をもって世の中の恐ろしさを教えると共に、その困難を目の前にして自分がどう動くべきか、自分の心に問うてみよ。問うた先に見つけた心と共に一歩踏み出せと、背中を押してくれる、そんなカッコイイ大人たちがたくさん登場します。
大人ってこんなにかっこいいものなんだ。
今の時代にはなかなか見つけられないかっこよさをきっとこの漫画で見つけられると思います。