BANANA FISH アッシュ 悲劇のヒーロー
高校生の頃、夢中になって読んでいたバナナフィッシュ。
人種のこと、政治のこと、ドラッグのこと、田舎の学生にとって遠い世界の少し難しいおとぎ話のようだったなぁ。
自分は投影しやすいエイジになぞらえ、アッシュと共に成長していく様子に共感したことも覚えています。
華僑の悲劇の御曹司も魅力的で素敵でしたが、やっぱりアッシュのかっこよさはダントツです。
かわいがっていた子分の死、親友の死、義母の死、どんどん周りの大事な人達がいなくなっていき、どんどん孤独になっていくアッシュ。
マフィアのボス、ゴルツネに楯突いて守りたかったエイジとの安らかな日々。
逃亡中に、ほんの少しだけ穏やかな時を過ごす中で、ふと見せるナイーブな一面にキュンとします。
2人だけの時はエイジの方がお兄ちゃんに見えて、それが一層切なかったなぁ。
どういう最後を迎えるのかは、なんとなく予想出来たけど、やっぱり悲しい結末に号泣したものです。
番外編でエイジが大きくなってカメラマンとしてアメリカで暮らしている物語が本当の完結という気がします。
アッシュは私の永遠の王子様です。