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新暗行御史(アメンオサ:伊仁完&梁慶一)感想&あらすじ・韓国の伝説や言い伝えをベースに、怪物やファントムなど西洋の神話的な要素が…ネタバレ注意。

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「新暗行御史(アメンオサ)」原作・伊仁完 作画・梁慶一

韓国の漫画家さんがサンデーGXで描いた、ダークファンタジーです。韓国の伝説や言い伝えをベースに、怪物やファントムなど西洋の神話的な要素が盛り込まれています。この漫画の見所は、なんと言ってもメッセージ性の強さ!視覚で感じていることが真実とは限らない、といった世界観の中で、誰が悪魔で誰が怪物で誰が人間なのかわからない。幻覚と現実が入り交じり、読者の視覚も騙されます。正直何回読んでも理解出来ないところがあります。それでも自分の信念を貫き通す主人公は、最後まで格好良いです。

この漫画は、最初から読者を騙しに来ます。あたかも暗行御史かのような青年が、腐敗した国の極悪な役人と対峙して、これから役人を倒すぞ…と思わせる。しかし実際は真逆なんです。暗行御史のような青年は腐敗した国の女王(魔女)で、民に希望を与えてから絶望をつきつけることで、人間を飼い慣らす目論みでした。一方極悪な役人は、女王を成敗しに内部に潜り込んだ暗行御史だったのです。初見の人は必ず騙されると思います。それくらい騙し方が上手いです。後から読み返すと同じセリフでも別の意味に聞こえるのが面白い。

さらにここで一癖あるのが、この漫画の良いところ!暗行御史は腐敗した役人を成敗するけど、それは人助けのためではない。この主人公は、困っている人がいるから駆けつける類のヒーローではないんです。ただ、「腐敗した役人が気に入らない」という理由で成敗している。一見自分勝手に見えますが、物語が進むにつれ、その言葉の真意も明らかになっていきます。

彼は一度も自分の信念を曲げない。いつでも自信に満ちた目をしている。この主人公は、最高に格好良いです!