「お~い龍馬」最終回の坂本龍馬の死に様
日本で尊敬される歴史上の人物に必ずランクインするのが、坂本龍馬。
その生き様は日本人に深い感銘を与え続けている。
そんな坂本龍馬の生き様を、原作・武田鉄矢、漫画・小山ゆうという豪華なタッグで、漫画化した作品がある。
それが「お~い龍馬」である。
坂本龍馬の幼年期から死の瞬間までの話なのだが、最終回の龍馬の死に様が見事。
料亭で中岡慎太郎と将来の日本へ想いを馳せている最中、刺客が乱入。
刺客に額を切りつけられながらも、龍馬は中岡の偽名を叫び、中岡だけでも逃がそうと試みる。
そして、刺客が立ち去った後、「医者を呼べ」と叫ぼうとするが声が出ない。
龍馬は死を覚悟したのか、刀の刀身に自らの顔を映し出す。そこには額を斬られた龍馬の顔が映し出されていた。
そこで目を覚ました中岡が「龍馬」と声をかける。それに対して、龍馬は「わしは脳をやられとるきに、もう駄目じゃ」と笑って息絶える。
史実に基づいているのだろうが、最後まで自分の仲間を思いやる龍馬。
そして自分の死の瞬間を笑って受け入れる龍馬。
これが歴史に残る漢の死に様なのだと、胸に熱いものがこみ上げてきた。
老若男女、全ての日本人に勧めたい名作である。