少女漫画家をやっている男子高校生の野崎君、そのアシスタントとして主人公の佐倉千代等々さまざまな個性をもったキャラが登場する。もちろん学生物なので学校生活での話も多々あるがこれは少女マンガにはいるのか?という感じ。面白い。
面白いところ
野崎君の家でアシスタントとして千代と御子柴君がアシスタントを基本的にしているが「なんの集まり?」と聞かれて「マンションの一室であれこれする仲だ」と答えてしまう野崎君。天然が入っているが漫画を描く情熱はある。例えばバレンタインデーは捕まらない。(告白の取材?で)
チケットやるからデートしてきて感想聞かせてくれ。など。登場するアシスタントは3人なのだがそのアシスタントの御子柴(男)がその少女マンガのヒロインのモデルだったりと読んでいて「!!?」となる箇所が多い。声を出して笑えるシーンもある。
4コマ漫画なのでテンポ良くすいすい読める。
好きなキャラ
御子柴(みこりん)がすきだが、千代の友達の瀬尾結月もなかなかいいキャラをしている。女キャラなのだが男っぽいところもある。すぐ人を怒らせる。(瀬尾が原因)だが野崎君のネタ張に書かれるくらいワイルドで男らしい「あんたんち遠いんでしょ?傘つかってきな(投げ捨てるように)」男だったら天然タラシだったんじゃないかと思う。
好きなエピソード
女心を分かろうと御子柴がギャルゲーを野崎の家ではじめるのだが、最終的にどんどん少女マンガから遠ざかっていき最終的に主人公の友人(男)との恋愛漫画を描いてしまう。
こんな主人公のために3年間....!こうなったら俺がお前の物語を描いてやる!相手は、友人とよく一緒にいて並々ならぬ愛情を注いでいたのは...「!!主人公じゃねえか!」となって徹夜して男二人がBL物の漫画を描き上げたところ。そこに昼間普通に登場した千代が二人の疲弊具合を見て何があった!となって更に原稿を見てマジで何があった!!となる話。
好きなところ
ガサツな瀬尾は実は声楽部のローレライと呼ばれるほどの歌声の持ち主で男達はローレライの正体を知らずに夢を膨らませ続けている。その男の中に若松という一番瀬尾にダメージを食らっている男がいるのだがどうも不眠症らしい。だが瀬尾の歌声を聞くと寝てしまう。(もちろんローレライ=瀬尾という事は知らない)
そしていざ瀬尾に日ごろの鬱憤をぶちまけてやろうとラブレターのような手紙を差し入れるのだが、そこで「あなたとローレライさんは違うんだ!あの人は俺の女神なんだ!」というシーンがある。本当は夢をぶち壊してやりたいと思っていた瀬尾だがあまりにもいい風に言われるので思わず「もう一回」とアンコールを出す。
恋愛物なんだろうがちょっとよく分からないところが好きで、3巻の帯の恋に無自覚なバカップルばっか。このキャッチコピーは本当にそのとおりだと思う。
おすすめ
野崎君の描く漫画のヒロインのモデルが御子柴なので彼をよく見てほしい。あと一見チャラそうで怖いんだがとてもシャイボーイで「彼女は作らないんだ、俺は誰のものにもならない...永遠のラブハンターだからな」とかなぜか言ってしまい自分で恥ずかしくて悶絶している。アホ可愛い。たぶんギャルゲーのやりすぎだろう...
作品に関する思い出
少女マンガ枠はあまり読まないが、たまたま買ったら大当たりしたのでこの方の他の本もちょっと読んでみたいと思う。
作者に関して
大体こういう漫画家の生活を描いた漫画は製作者さんが「こんな生活が理想だった...」と思って描く物が多いらしいので、きっとこれは椿先生の理想郷だと思う。確かにいいっっすね....と思う。
その他
御子柴がフィギュアを買っているシーンを目撃してしまって思わず「あ...」と声が出てしまった。彼はどこへ向かっているのだろう...