「おかあさんの扉6 ピッカピカです六歳児」 伊藤理佐・著
伊藤理佐さんの子育てコミックエッセイ第6弾です。
赤ちゃんだった娘さんもあっという間にランドセルを背負う年になり、よその子どもの成長は本当に早いなぁと感じます。幼稚園の帰り道にいつも窓辺にネコがいるお宅があり、話しかけていたらある日「私の名前はランちゃんです」と張り紙があったというエピソードにはほのぼのしました。都会で子育てしていると子どもの存在自体を嫌悪するかのような態度を取られたり、殺伐とした空気を感じることもあります。でもこういう小さな出来事が、また母親業を頑張ろうと前向きになれるきっかけになったりするのではないでしょうか。私じゃなくてランちゃんからだから、と言ってお菓子を押し付けてくる住民のおばさんのおせっかいな感じに、思わず笑ってしまいました。
また、夫婦の会話に入ってくるようになった娘さんには成長を感じます。この作者の子どもなだけあって、さすがツッコミ上手ですね。何かと飲んだくれている夫婦ですが、小さなミスを繰り返しながらも平和に暮らす様子を面白く読みました。