」で便利でお安く。2018年1月1日に完結した衝撃の漫画ファイアパンチ。
読めば誰もが衝撃と困惑と違和感とそして爽快感を覚える事間違いなしの名作です。
舞台は雪と氷に覆われたディストピアな未来の地球。「祝福」と呼ばれる特殊能力を持った人間とそうでない人間が織りなすドラマ作品です。
これは是非単行本で読んでほしい。
というのも、一巻ごとにストーリーのコンセプトがガラリとかわり、果たしてこれは前回読んだ漫画と同じ作品なのか？と思わせるような、とにかく読み手を振りまわして次は一体どうなるんだと思わせる奇妙な作品なのです。
基本的には妹を殺された不死身の能力の主人公アグニが、仇であるドマの「消えない炎」を全身に受けたまま、復讐心に燃え、また文字通り「燃え続け」て戦うというのが一貫してあるストーリーなんですが、しかし取り扱うテーマは宗教、哲学、セクシュアリティ、最終的には個人の「意識、人格」といった、まさに「人間とはなにか」「自分とはなにか」と言った問いかけにあり、話しが進むごとにストーリーとテーマがどんどん乖離して、ある種、コンセプトが空中分解したのでは？と思います。
故に最終回まで通して読むと「なんだったんだこれは？」という感想が出ることが多いと思います。
しかしそれこそがこの作品の醍醐味。
つまりは二週目。そう、もう一度、1話から読み返すことで謎が解き明かされるような話作りなのです。
どう表現すればいいかいまだに言葉に迷いますが、今出来る限りの言葉で表現するならば、まるで「一本の映画のような漫画」。
つまり、1話から最終回まで全てが繋がる一直線な作品だと言えます。てんでんバラバラの展開かと思いきや、実はどの話にも欠かせない繋がりがあり、1話も無駄な話がないのです。
是非読むなら二週してほしい。そしてそれだけの価値がある作品だと思います。
