弱虫ペダルの真波山岳くんが非常に大好きです。真波くんは生きている刺激を求めて、わざと自分にハンデをかけて自転車を漕ぐ人間です。いつもはにこにこと穏やかに笑っていて、飄々とした態度でどこか掴みどころのない人間なのですが、自転車の事となると真剣になるギャップがたまりません。
自然の力さえも自分の味方にして、誰よりも早く自転車を漕いでしまいます。そんな真波くんが一年生の時、三日目のゴール地点、僅差で敗れてしまいます。直後彼は相手におめでとう、と伝えられる程でしたが、自身の学校のテントに戻り、その年で卒業してしまう先輩たちから話を聞いて初めて涙を見せました。その瞬間まで、今まで涙を見せなかったからこそ、心にぐっとくるものがありました。勝ち負けに強く執着しているシーンなどが多く描かれる訳でもなく、ただ自分の為に走っているように思えた彼でしたが、やはり先輩たちに申し訳ないという重荷も感じてしまったのだと思います。そんなギャップのある彼が私は大好きです。