「逃げるは恥だが役に立つ」6巻 海野つなみ・著
平匡への想いがつのるみくりですが、拒絶されショックを隠し切れません。一緒にいる時には精一杯明るく振る舞っても、一人になると声を殺して泣く姿が哀れでかわいそうでした。しかしひとしきり落ち込んだら、また小賢しさが復活するみくりの強さにはホッとさせられます。
賢くて知恵があるからこそ、頭の中で理屈をこねくり回してしまうんですね。相手は自分ではないのだから、むしろ試されているのは自分なのではと思うのは、まぁ理解できます。でも、じゃあ究極的には、愛するということに相手の気持ちは関係ないのでは?という結論に至ったのには笑ってしまいました。なんとも、みくりらしいですね。
距離が遠ざかったかに見えたみくりと平匡ですが、誕生日にまさかの急展開で相思相愛になった流れは面白かったです。地味にひっそりと浮かれる平匡が、とても微笑ましく見えました。風見さんと百合もそれぞれ結婚について考える出来事があったようで、「普通」という枠を外せば人生は本当に千差万別なんだなぁと考えさせられました。