「キスよりも早く」文庫版6巻 田中メカ・著
ついに最終巻です。
尾白先生の弟である翔馬くんに待望の妹、美留ちゃんが誕生します。母親は違いますが自分の妹でもある美留ちゃんを一目見たい尾白先生は、こっそりと会いに行くのでした。文乃はさすが年の離れた弟の面倒をみてきただけあって、手慣れた様子で赤ちゃんのお世話をする様子には感心してしまいました。
そんな文乃を見て「僕のお母さんだったらよかったのに」と言った尾白先生。なんだか文乃に甘えすぎですね。でも美留ちゃんを愛おしそうに抱っこする尾白先生の顔はとても優しくて、将来はきっといいお父さんになることでしょう。愛情に飢えた幼少期を過ごした分、これからはうんと幸せになってほしいと願います。
クライマックスでは絶縁状態だった尾白先生の父親と対決したり、文乃が大学受験に挑んだりと最後まで波乱だらけの展開でしたが、ハッピーエンドで本当によかったです。鉄兵が最後の最後までひたすらいい子だったのが健気で泣けました。巻末の続編では、高校生に成長した鉄兵が見られて感無量でした。
ありがとう寄稿。
湊かなえの小説らしい、後味の悪いというか読み終わった後にも「うーん…」とモヤモヤしてしまうのだけれども、大どんでん返しがあって読み応えのある小説でした。
途中から内容が読めたので、逆にアレ?これはもしかしてこのまま終わってしまうのでは?
感想・書評「リバース:湊かなえ」ネタバレ注意・内容は恋人宛に届いたという主人公が人殺しであるという怪文書から始まります(レビュー)。 #読書 - ナカノちゃんねる