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惑星のさみだれ1巻(水上悟志)感想&あらすじ・主人公が地球ごと死のうとする暗い話かと思ったら…ネタバレ注意。

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一言感想

ちょっとシュールな胸が熱くなる感動の物語

面白いところ。

何事にも大して興味がないすれた主人公が地球ごと死のうとする暗い話かと思ったら、色んな大人達に出会い友達と出会い成長する胸が熱くなるストーリーが展開される所が面白いです。

好きなところ。

コメディ部分がシュールというか独特の雰囲気で本編も独特の雰囲気があります。でもそれが話の盛り上がる部分に繋がったときより感動を増させてくれます。

好きなキャラ。

ヒロインの朝日奈さみだれ。まだ中学生の彼女は地球の破壊を目論む魔法使いから地球を守る獣の騎士団の姫として選ばれます。でも騎士団より圧倒的に強いです。そして魔法使いから地球を守った後、主人公の夕日と共に地球を破壊し心中しようとしています。でも暗いわけじゃなく、あっけらかんとして明るく楽しく今を必死に生きようとしている姿が好きです。

好きなエピソード。

主人公・夕日がおじいさんのお見舞いに実家に帰るエピソード。小さい時父親が死に、母親が失踪してからおじいさんの歪んだ愛情から虐待を受けていた夕日はおじいさんを恨んでいて。でもやっぱり死んでほしくなくて。騎士選ばれた事で与えられた「願い事を叶える」という報酬でおじいさんの病気を治してもらいます。恨みもあるけど愛情もある。夕日の葛藤と慟哭が胸を打ちます。

おすすめ。

世界を呪う主人公と世界と心中しようとするヒロインが仲間達と出会い変わっていくお話です。辛く重い話もありますが、暗い話ではなくそんな中で必死にもがいて前へ進もうとしています。世の中に疲れてきた方にはおすすめかもしれません。

作品に関する思い出。

本屋でこれともう一つの漫画で悩んで100%カンで選びました。選ばなかった方はアニメ化されましたが、こちらの方が私は好きです。隠れた名作だと思います。

作者に関して。

なかなかシュールというか、大爆笑するようなコメディではなく、ニヤリとするコメディを描く方です。物語自体にもそういう雰囲気が見られそれが作品の味になっています。