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銀の匙1巻(荒川弘)感想&あらすじ・作者が農業高校出身らしくリアリティがある所がいい…ネタバレ注意。

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一言感想

酪農の良いところも厳しいところも素のまま描かれている作品

面白いところ。

進学校の中学に通っていた八軒が勉強で挫折し農業高校に入学した事で、未知の世界に振り回されるのが面白いです。子牛の扱い方が分からず大変な目にあったり、実習で朝が早いのがなれなかったり、農家のクラスメートの感覚についていけなかったり、コミカルに振り回されまくります。

好きなところ。

作者さんが農業高校出身らしくリアリティがある所がいいと思います。舞台の設定や背景だけでなく、ストーリーにもリアリティがあります。主人公の八軒が普通の中学生だったのも感情移入しやすいです。

好きなキャラ。

各キャラかなり個性が強いので難しいです。それでも一人選ぶならヒロインの御影ですかね。強すぎる個性の中で割りと普通の方などでとても安心します。馬がとにかく好きなのも可愛いです。

好きなエピソード。

1巻の中では第2話春の巻②の鶏卵のエピソードが好きです。初めての実習で鶏卵が総排泄腔といって肛門から産まれるのを知ります。もちろん綺麗に手洗いするのですが、その事実知った八軒は食べたくなくなり・・・。でも体力のない八軒は実習で疲れきり空腹で疲れきった時、出されたのは卵とほかほかのご飯。思い切って食べたときその美味しさに感動するのが印象的です。

おすすめ。

八軒は受験ノイローゼのようになって勉強で挫折し農業高校に逃げてきました。銀の匙では酪農が中心ですが、人生の厳しさや理不尽さも描いています。コミカルな部分が多いので基本楽しく読めますが、グッとくるエピソードも多いです。ぜひ年齢性別問わず多くの人に読んで欲しい作品だと思います。

作品に関する思い出。

最初は特に目立った設定が無かったので読もうと思っていませんでした。でも友人達がみんな面白いと言うので試しに読んでみたら止まらなくなっていました。

作者に関して。

この作者さんは「鋼の錬金術師」の作者さんでもあります。描写もリアルで理不尽な事もそのまま描くのでリアリティを感じられる作者さんだと思います。