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ドリフターズ/感想&あらすじ・死ぬ間際に異世界へと送り込まれた英雄たち…ネタバレ注意。

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ドリフターズ

私はこの作品を、表紙のキャラクタの『服の皺』で面白そうだな、と思って手に取り、そして大正解でした。躍動感溢れる、力強い絵柄。その絵は決して裏切ることなく、痛快な戦闘シーンを魅せてくれます。またおびただしい流血などを伴う残酷な描写がある一方で、極端にデフォルメされたギャグシーンもあり、あるいは豪快である一方で、知略や造詣に満ちており、めぐるましいほどに、決して飽きさせるシーンはありません。

キャラクタは一人一人の個性が際だっており、そしてそれぞれに思惑や、意志があります。決して馴れ合いで共に戦っているわけでもなく、お互いをお互いが完全に理解しているというわけでもなく、彼らは仲間として存在しています。それは、歩み寄ったり迎合するつもりがない、という淡白さではありません。

タイトルにもなっている『ドリフターズ』は、死ぬ間際に異世界へと送り込まれた英雄たちです。それ故に深く抱えているものがあり、だからこそ、全く異なる出自であることを尊重し合い、土足で踏み入ることなく、ただ意志のみを束ねているのです。そうしたドラマもまた、ドリフターズの味わい深いところだと思います。