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金田一少年の事件簿1、2巻オペラ座館殺人事件/感想&あらすじ・合宿できていた不動高校演劇部に起こる、残忍な…ネタバレ注意。

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  • 原作/金成陽三郎 漫画/さとうふみや

一言感想

IQ180の天才・金田一が挑む悲しく美しい殺人事件

面白いところ。

孤島にあるオペラ座館に合宿できていた不動高校演劇部に起こる、残忍な殺人事件。
その事件解決に名探偵金田一耕介の孫・金田一一が挑みます。
オペラ座の怪人のストーリーに沿って行われる殺人と、不気味な犯人像
オペラ座にふさわしい不気味な雰囲気にわくわくさせられます。
ある一件で顔に火傷を負い自殺した月島という少女の存在や、それを取り巻く演劇部部員の心中や人間関係など、キャラクター一人一人に隠していることや闇があり、一体誰が犯人なのか最後まで検討もつかなかったです。

確信に近づくまでの緊迫感もあり、付箋回収もしっかりされていて、事件解決への推理も作りこまれているので面白いです。

月島が顔を火傷した理由や、愛する人を失った犯人が復讐のため殺人を計画した動機にもストーリー性があり、切なくなります。
金田一の犯人に対する感情や言葉が人間くさくて、間違った道を選んでしまった犯人の表情や、犯人が残した最後の言葉も劇的でした。

好きなエピソード。

事件が解決し、月島が犯人へ宛てた手紙のシーンが好きです。
事件のきっかけになった月島の自殺と、その原因となった人を憎み殺してしまった犯人の死のすべてがどこか美しく感じました。

おすすめ。

ただ犯人を明らかにするのではなく、犯人の殺人にいたった動機、犯人の人となりも描かれていてを知った上でもう一度読み返すとまた楽しめます。