- 原作:大塚英志
- 作画:田島昭宇
- 猟奇殺人とバーコードの謎、「学窓」とは。
面白いところ。
主人公、雨宮一彦はかつて「刑事、小林洋介」であった。しかしある日、彼の目の前には猟奇殺人の被害にあった恋人が「配達」されたのだ。その後もろもろのショックにより登場した人格が「雨宮」である。彼は他にも多数の人格を有し、まさに「多重人格」である。リアルでショッキングな描写が多く、思わず目を背ける方もいるかもしれない。しかし、その複雑に絡み合う負の感情や白と黒のはっきりとした独特の恐怖を煽る画面構成がこの漫画の魅力のポイントであると思う。
好きなキャラ。
渡久地菊夫。彼があんな事をしでかすなんて、自己顕示欲がなせる技だっただからだろうか。気に入っていたキャラクターなだけにとても残念だとしか言いようがない。
好きなエピソード。
好きな、というと語弊があるのですが衝撃的すぎて今もなお忘れられない1コマ。2巻のとも子が亡くなった背中にカラスがとまっているシーン。ただただ、困惑し悲しみがこみ上げるやるせなさに教われました。
作品に関する思い出。
当時はあまりない画風だった為、新鮮に映りました。デザイン画のような独特な描写にとても引きつけられました。
おすすめ。
とにかく複雑な気持ちになれる同作品、推理したい気持ちが働くので次々と続きを読みたくなります。残酷な描写さえ大丈夫という方は読み応えがあるので是非一読下さい。
作者に関して。
原作の大塚英志は多数のコミック原作を手がけている。