高校野球の漫画です。
スポーツ漫画といえば私のイメージでは、才能のある選手である主人公が中心になって前向きに話を盛り上げていく、といったものですが、この漫画の主人公、投手である三橋廉(みはしれん)は、球速は遅く体力もない、その上極端なネガティブ思考という、とても主人公の器ではない高校生です。
そんな三橋属する、一年生が10人だけの発足したばかりの野球部が、成長して行く様を描いています。
私が好きなところは試合のシーンです。
野球といえばホームランなど派手な描写かと思いますが、主人公属する西浦高校はホームランバッターがおらず、地道にコツコツと得点を稼ぎ、守備でも打たせて獲るなどどちらかといえば控え目な描写になっています。
にも関わらず、人物の細かい心理描写に引き込まれ、試合のシーンでは手に汗を握ってしまいます。
野球に詳しくない私でもドキドキして、一緒に喜んで、涙してしまう、高校野球の青春がギュッと濃縮された漫画です。