哀しくも暖かい、毎日かあさんとは違った「西原」の世界。
面白いところ。
観月ありさ主演で映画化もされた同作品、ある山と海しかない静かな町で繰り広げられる多数の人間ドラマが凝縮されている。その様子は時に残酷な現実に哀しくもなり、時に何事もなく暮らす彼らの様子に何かを考えさせられる、そんなとても波瀾万丈な一作。
好きなキャラ。
お姉ちゃん「かの子」どんな環境でもとにかくポジティブで数々発せられる名言。そして「長崎通りのモーゼ」回は彼女の強さのほんの一片を見せた、伝説のエピソードです。
好きなエピソード。
99話、鉄じいとの山芋ほり回。主人公「ぼくんち」の次男である二太(にた)との今までの長い交流が忍ばれるお話でした。でも山芋がそんな所にあったなんて、知らなかったです。
作品に関する思い出。
本に挟まっていたグッズ通販のチラシ「期間限定サイバラ堂」、今になってとても気になっています。2003年6月30日までと書いてあるんですが、今は亡き鴨ちゃんも描かれた「夫婦喧嘩茶碗・湯呑み・箸置きセット」がかなり気になります。ビール瓶や調理器具が飛び交う素敵なイラスト入りです。
おすすめ。
3巻分冊だった本作が読みやすい1冊になってリニューアル。カラー描き下ろしページも付いています。
作者に関して。
アマゾンやインドなどに突撃取材をした体験レポ漫画も執筆している。また、本作は文藝春秋漫画賞を受賞している。(賞事態はは2002年に廃止)