ユーリが後宮で怒鳴るシーン、かっこよかったです。
面白いところ。
後宮内で次々と殺人事件が起こるところ。本来は、皇太后の黒い水で操られた人物(セルト姫)がユーリに罪を着せるというシナリオだったはずなのに、ユーリが監禁された後も、皇太后の意図に反して殺人は続きます。セルト姫自身が黒い水を引き寄せていたという話が、なかなか興味深かったです。
好きなキャラ。
ハディ。姫たちの度が過ぎた嫌がらせをカイルが諌めようとするのを見て、ハディが「ユーリさまにおまかせくださいませ」と止めに入ります。姫君方が権力を欲しがる以上の強い欲望がユーリにはある、それは陛下(カイル)であると伝えるハディ、この巻でもいい味出してました。
好きなエピソード。
後宮で他の姫たちから嫌がらせを受けていたユーリが、一発で相手を黙らせて事態を収拾するというエピソード。自分にしっかりとした身分や後ろ盾がないことに引け目を感じ、他の姫君たちからの嫌がらせにもひたすら耐えていたユーリでしたが、寝所にサソリが放たれた事件をキッカケに、ついに爆発します。「陛下におつかえするのは後宮に住む者すべての義務でしょう。そんなこともわからないのなら、出て行きなさい!!」と一喝するユーリの姿は、同じ女性ながら惚れ惚れしました。
好きなところ。
「イシュタルさまがサソリに刺された」という話があっという間に街中に広がって、市民のみんなが薬草を持って王宮に詰めかけ、収拾がつかなくなるところ。ユーリには生まれながらの身分はなくても「後見は民衆」であるという事実が、このシーンからよく伝わってきます。