「大正ロマンチカ」14巻 小田原みづえ・著
レイヴィスと離れて浅井の元で働き始めた明は、離れの建物で亡き父である滝川連によく似た人物を目撃します。浅井を問い詰めるものの、あれは自分の父親であり、しかも病気なので医者の許可が出なければ会わせられないと言われてしまいます。
一方のレイヴィス、佐伯、葉山たちも調査を進め、どうやら浅井藤間は偽物で「藤」と名乗る人物が成り代わっているのは確実のようですね。レイヴィスへの復讐が目的だと言って近づいてきたのでどんな悪人かとビクビクしましたが、この巻を読んで浅井を見る目が変わりました。明とその父と藤が3人で暮らした時期があったんですね。藤の悲惨すぎる幼少期が明らかになって胸が痛みましたが、優しい世界を初めて知った10歳の藤にはきっとすべてが輝いて見えたのでしょう。明が提示した対策案「仲良しになること」はあまりに幼稚で単純で笑ってしまいましたが、浅井には最終的に幸せになってほしいです。
次巻では明とレイヴィスが対面できる展開を期待しています。