夜麻みゆき(やまみゆき)作品「レヴァリアース」のシオン。
好きなキャラと聞かれたら一番思い浮かんだのは彼です。
たった13歳の男の子が、持って生まれた能力のために国民からは畏怖の念を向けられ、父ともギクシャクしてしまうというのは、どれだけ心細い環境でしょう。
「みんなが求める理想の王子」であろうと努力したが、いつしか「無駄だと」諦めてしまったと明かされた時は少し泣きました。
これ以上に泣かされたのがラストバトルです。たった一人でラスボスに立ち向かう姿は、普通は無謀と思うでしょう。
それでも、戦いに勝ち、また主人公と一緒に旅をするという彼の望みと、主人公を死なせないという交わした約束を守る決意の姿は、ボロボロなのにとてもかっこよかったです。
戦いは結果的に勝利で終わるのですが、シオンは瀕死の重傷で助かる見込みがなく、まるで辞世の句のようにぽつぽつと語ります。
最後は主人公に「世界を旅してほしい」「生きてくれ」と言い残し、生涯に幕を閉じました。
ラストバトルからの展開からはもう涙がボロボロと止まらず、主人公と一緒にむせび泣きました。
今でも強烈な印象に残るキャラクターです。