面白い漫画を教えてください。

色々な「面白い!」を発信します。

スポンサーリンク

刻刻1巻(梶原省太)感想&あらすじ・第一刻(第一話の意味、タイトル表記なし、エピソード五つあり)樹里の一家は、兄がひきこもり…ネタバレ注意。

【おすすめ情報】知らない人は損している!「アマゾン業務用ストア」で便利でお安く。

一言感想

怒涛!

面白いところ。

主人公〝樹里〟の一家は、兄がひきこもり、父は職がなく自宅待機、祖父は(理由は明示されていないがおそらく)厄介払いからか敷地内の別棟に隔離されている。収入は母や妹といった女手で賄われ、家族としての関係が冷え切っている。つまり家族としての〝時間〟が停止している。
この家族が時間停止の術をもって迫り来る事件を解決しようとするその構図が巧み。

好きなキャラ。

真(妹の息子)。幼稚園から帰る時に、先生に「バイバイ! バイバイ!」と元気いっぱいに叫んで、無邪気でカワイイ。

好きなエピソード。

樹里が祖父の別棟から戻ってきた際のリビングでのやりとり。
兄は白昼堂々とゲームをしていて、その後ろで父が呆然と煙草を吸いながらその姿を見ている。樹里が父に対し「楽しい」と訊くと、父ははっとして兄にゲームを止めるよう促す。だが兄は止めない。樹里が電源を切ることで強引に止めさせた。
ここの描写で兄は父の言葉には耳を貸さないことがわかる。加えて樹里は父に話しかける際、頼まれていた買い物の黒酢を手渡している。つまり父は暇なのにも関わらず買い物には行かないわけだ。
兄も父も退廃していて、この家族の縮図が見られるエピソードだ。

おすすめ。

複雑な家族の事情が随所に見られて、冒頭での〝止界〟の暗示を一旦忘れさせる。畳み掛けるような虚構と現実の混ぜ方が絶妙。