岳（石塚真一）感想ネタバレ注意・山岳という厳しい環境を題材にしていて知らないことが多く楽しめます。

山というものを題材にすると聞くと、途方もない大きいものをテーマにしているのではないかと思ってしまいます。
しかし何も知らずにこの作品を読んでいくと、まさに山がテーマ、むしろそれ以外の何者でもないといった印象さえ受けます。

自分自身は登山をしたことがないので、山登りというものは難しく危険なものだという認識はありますが詳しく考えたことがありませんでした。

しかしこの作品を通して、山というのはなぜ厳しいのか、どんな風に厳しいのか、山の魅力とは何かなど登山をしなくても多少知れたような気分になれます。

山の厳しさをありありと描いている作品ですから、リアリティがあるといいますか、登山の結果として亡くなる人も描かれていてある種の怖さもあります。

しかしこの作品からはそれを補ってあまりあるほどの山のすばらしさも伝わってきます。

これも主人公・三歩の魅力がなせる業ではないかと感じます。

石塚真一小学館 2005-04-26

富士山が世界遺産に認定された頃、そのニュースを目にするたびに、この岳という漫画のことを思い出しました。

富士山もさらに登山者が増えたようですがごみなどがこれ以上増えなければいいな、とこの漫画と関連付けて考えてしまっていました。

面白い漫画を教えてください。