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銀の勇者(渡辺祥智)感想&あらすじレビュー!主人公ビートと魔法使いリチェルカーレ、子供のような姿の魔王…ネタバレ注意!

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1998年連載開始の少女漫画。
花とゆめコミックス、全5巻。

銀の勇者、という称号を持つ主人公ビートと、珍しい青銀髪の髪の魔法使いリチェルカーレ、子供のような姿の魔王の三人を軸に描かれたファンタジー。

画風、というかスクリーントーンの使い方が綺麗な作品。
光沢のあるイメージが美しく表現されている。

特にリチェルカーレの青銀髪は、金属的な光沢と長くて細い髪の毛のとろみのある雰囲気が混在していて、かなりの美しさ。

お話は、勇者、というタイトルから想像される内容の弱冠斜め上という印象。

勇者が魔王を倒しに行くのだが、そこで勇者は魔族と共に暮らす親友と再会する。

結局勇者は魔王と親友と一緒に、魔族の森で暮らし始めてしまうのだ。

作品全体を通して、「自分と異なるもの」とどう付き合っていくか、というテーマが描かれている。

その一方で、話の各所に、天然なリチェルカーレと子供の姿の魔王のボケ、突っ込みを入れるビートのどこかのほほんとしたやり取りが出てくる。

また、悪役に当たるキャラクターたちも、どこか人間味があり魅力的だ。

そのため、テーマの重さに比べて話の雰囲気は明るい。
押しつけがましくなく、それでいて何か考えさせる力のある作品だと思う。