」で便利でお安く。このタイトル見て、内容が気にならない女子はいないだろう。本当に安野先生はタイトルのつけ方が絶妙。そしてこのタイトルだけで、結末の後味の悪さも伝わってくる。表紙だけでも、中身のドロッとした女くさーい嫌な臭いが漂っている。
どうしてこの漫画がオススメかっていうと、「これ面白いから是非読んでみて！」という感じではなく、「おいお前らこれ読んどけよ。食べ物に執着してっとこんなになるぞ。変な女に引っかかると女も男も痛い目見るぞ」という警告本であるからだ。
主人公ののこは食べてばかりいるぽっちゃり系女子。いっぱい食べる女の子を見るのは個人的に好きなのだが、食べるのが大好きな某朝の連続ドラマ主人公のように明るい系の食いしん坊ではなく、内気な性格のせいで溜め込んだストレスを食にぶつける。トラブルやハプニングが起こると食に逃げる。というように、後ろ向きなイヤーな食べ方をしてしまう子だ。それが「いや、まさかこれはないっしょ。病気っしょ」と思って読みつつも、自分も似たところがあるんじゃないかと思わされてしまい怖い怖い…。
そしてもう一人恐ろしいのが、のこの職場の同僚・マユミ。最初は小悪魔程度に思えるんだがもう最後は悪魔。悪女通り越して悪魔。のこを親の仇のように憎んでいる。その理由は最後までよく分からない…。
色んな登場人物がかなりデフォルメきつく描かれているけれども、身近にも似たような人がいるなあと思えてしまい、しばらく読んだ後も作品から抜け出せません。
といっても１巻完結の短い話なのですぐ読めます。一度お試しあれ。
