まず主人公の伊達(そして友人である荒川)、近年稀に見るブ男である。
伊達は自称身長180cmであるが、そのほとんどが頭部の長さによるもの。顔全体的にトーテムポールのようになっている。
漫画の世界においてモテない男という設定のキャラクターはいくらでも見かけるが、当作においてはそのレベルを遥かに超えており、モテない…というよりは、断トツに嫌われているのである。
二人が通う高校で行われた「付き合いたくない男ランキング」では同率一位を獲得した二人であるが、その後出会うことになる友里というクールビューティなヒロインの一票により、伊達が見事No.1に選ばれることになる。
が、そんな友里(密かに狙っている男子が多い美少女であることが発覚)が伊達に「付き合ってくれないか?」と交際を申し込む所で第一話が終わる。
衝撃の展開、次の展開が気になるところ。
第2話では「付き合うフリでいいんだ」という種あかし。どうやら友里はしつこい男にせまられており、「彼氏がいると言えば諦めてくれる」と思い、また、「絶対に彼女がいないであろう」伊達に、懇願したようだ。
最初はふてくされる伊達であったが、「演じている内に本気で好きになってくれるのでは?」と企み、友里と交際(するフリ)をするが、途中から校内のみんなから「ありえない」と噂され、しまいには何かの罰ゲームではないかと噂されるようになる(伊達ゲーと呼ばれる)。
一筋縄ではいかないクールすぎる性格の友里、皆から嫌われ、それでもいい思い出を残そうと一人交換日記(筆跡はもちろん変えてある)やデートプランを一生懸命考えるブ男である伊達。
そんな葛藤を描いた漫画であるが2巻で打ち切り。また、現在ではコミックは絶版となっており、作者自身もそれをネタにしている様子。
本屋で見かけることは希かもしれないが、もし中古屋などで見かけた際は是非手にとってほしい。